展示会や取引先からの紹介だけでは、新しい取引先がなかなか増えない。そこで「ホームページから問い合わせを取れないか」と任され、製造業のSEO対策を調べ始めた。けれど自社の製品は加工や素材の専門の言葉ばかりで、相手がどんな言葉で探しているのかが分からない。技術をどこまでホームページに載せてよいのかも、社内でまだ決まっていない。何から手をつければよいか、迷っていませんか。
この記事でわかること
- 製造業でSEOが要る理由と難しさ
- 製造業で検索される言葉の種類
- 製造業のSEO対策の進め方6ステップ
- 製品ページ・カタログ・事例の載せ方と、技術の公開範囲
- 自社でやるか会社に頼むかの決め方
製造業のSEO対策とは
製造業のSEO対策は、部品や加工先を探す担当者が調べる言葉で、自社のページを検索結果に出す取り組みです。そこから問い合わせや見積もりの依頼につなげます。狙うのは社名ではありません。「どんな加工ができるか」「どの素材を扱えるか」「どんな困りごとを解決できるか」を表す言葉です。
SEOは、Googleなどの検索結果の広告でない枠に自社のページを表示させ、訪問してもらうための取り組みです。お金を払って枠を買う広告と違い、ページの中身を検索エンジンに正しく読み取ってもらうことで表示を目指します。製造業で変わるのは、調べる人が技術の担当者であり、使う言葉が型番や加工の名前のように細かいことです。
製造業でSEOが要る理由
展示会・紹介・営業の訪問に頼る集客は、会える相手と時期が限られます。展示会は会期の間だけ、紹介は今の取引先の範囲、営業の訪問は担当者の人数と移動の時間で、出会える会社の数が決まります。
一方、部品や加工先を探す購買や設計の担当者は、問い合わせの前に自分で検索し、候補を比べることがあります。そのとき検索結果に自社のページが無ければ、比べる候補に入る前に外れます。
会社どうしの取引では、検討に時間がかかり、購買・設計・決裁など何人もが関わって決まります。立場ごとに調べる言葉が違うため、1つのページだけでは受けきれません。
製造業のSEOで得られること
製造業のSEOで得られるのは、次の4つです。
- 自社を知らない会社に見つけてもらえる:加工や課題の言葉で検索した担当者に、自社のページが表示されます
- 地域を越えて届く:営業が回れる範囲の外の会社にも見てもらえます。海外向けのページを作れば、海外の会社にも届きます
- ページが残り続ける:広告は出すのを止めると表示も止まります。作ったページは、消さない限りサイトに残り、検索され続けます
- 採用にも使える:仕事の内容や工場の様子を伝えるページは、求人を調べる人にも読まれます
製造業のSEOの難しさ
製造業のSEOには、ほかの業種にない難しさが4つあります。
- 検索の言葉が細かく分かれる:同じ加工でも、素材・精度・サイズ・用途の組み合わせで言葉が分かれます。1つずつの言葉を調べる人は多くありません。言葉の選び方は、次の「製造業で検索される言葉」で扱います
- 社内の呼び名と顧客の言葉がずれる:社内の略称や業界の正式名が、初めて調べる担当者の言葉と違うことがあります。これも「製造業で検索される言葉」の「専門用語と一般の言葉」で扱います
- 技術を出すことに社内の抵抗がある:ノウハウが外に出ること、競合に見られることを心配する声が出ます。何を出して何を出さないかは「製造業のサイトに載せる情報」の「技術の公開範囲」で表にしています
- 書く人・確かめる人がいない:技術を知る人は現場で忙しく、記事の中身を確かめる時間が取りにくい状態です。社内に残す仕事と頼める仕事は「自社でやるか、会社に頼むか」で分けています
製造業で検索される言葉
製造業で新しい取引先と出会う言葉は、社名ではなく、型番・加工と課題・素材と規格と用途・比較の4種類です。社名や自社の製品名で検索する人は、すでに自社を知っています。まだ自社を知らない担当者は、自分が困っていることや、探している加工・素材の言葉で調べます。
| 言葉の種類 | 言葉の例 | 受けるページ |
|---|---|---|
| 型番・製品名 | 「(型番) 互換品」「(規格番号) 部品」 | 製品ページ・仕様表 |
| 素材・規格・用途 | 「SUS304 曲げ加工」「医療機器 部品 切削」「ISO 9001 加工会社」 | 用途別のページ・対応できる規格の一覧 |
| 比較・納期・小ロット | 「アルミ 切削 試作」「樹脂成形 小ロット」「板金加工 短納期」 | 選び方の記事・ロットと納期のページ |
| 加工・技術と課題 | 「(加工名) 精度 出ない」「(部品名) コスト削減」「溶接 ひずみ 対策」 | 技術解説・加工事例 |

言葉の種類と受けるページの対応で、新しい取引先と出会う中心になるのは、最後の行の「加工・技術と課題」の言葉です。型番や製品名は、探しているものがすでに決まっている人の言葉です。加工や課題の言葉は、まだ依頼先を決めていない人が使います。
検討の段階で見ると、課題の言葉は「困りごとに気づいた」段階の言葉です。比較や納期の言葉は「発注先を比べる」段階、型番や仕様の言葉は「決める」段階で使われます。表の右の列のページを、段階ごとに用意します。
自社の製品が当てはまれば、工場の自動化や省エネ、環境への配慮といった話題の言葉も、狙う候補になります。
型番と製品名
型番や製品名で調べるのは、自社や他社の型番、互換品、規格番号から部品を探している人です。探すものが決まっているため、問い合わせや見積もりの依頼に近い言葉です。
この言葉は、製品ページと仕様表で受けます。型番・寸法・素材・対応できる規格をページの文章と表で載せると、型番で検索した人がそのまま仕様を確かめられます。他社の製品の置き換えを受けられるなら、「(他社の型番)の代わりに使える」とページに書きます。互換品を探す人の言葉と合います。
加工・技術と課題
加工や技術の名前に、現場の困りごとを足した言葉が、新しい取引先と出会う中心になります。たとえば「(加工名) 精度 出ない」「(部品名) コスト削減」「溶接 ひずみ 対策」のような言葉です。
こうした言葉で調べる担当者は、今の加工先や今のやり方で困っていて、別の方法や別の加工先を探しています。技術解説の記事で困りごとの原因と対処を説明し、加工事例で「その困りごとを、どの加工で、どう解決したか」を見せて受けます。
1つの言葉を調べる人は少なくても、加工・素材・課題の組み合わせの数だけ言葉があります。得意な加工が決まっている会社ほど、狙う組み合わせを絞り込めます。
素材・規格・用途
素材・規格・用途の言葉は、材質・規格・用途を掛け合わせた言葉です。材質はSUS304・アルミ・樹脂など、規格や認証はISOなど、用途は医療・自動車・食品機械などです。設計の担当者が、図面の条件に合う加工先を探すときに使います。
この言葉は、用途別のページと、対応できる規格・認証の一覧のページで受けます。たとえば「食品機械の部品」のページに、扱える素材と対応できる規格、これまでの加工の例をまとめます。用途から探す人と素材から探す人の両方を、1ページで受けられます。
比較・納期・小ロット
比較・納期・小ロットの言葉は、発注先を比べる段階の言葉です。「選び方」「違い」「小ロット」「短納期」「試作」などを、加工や素材の名前に足して調べます。
この言葉は、選び方の記事、加工方法の比較の表、対応できるロットと納期のページで受けます。たとえば「1個から試作できるか」「最短で何日か」は、発注先を比べるときに確かめる条件です。対応できる最小のロットと、納期の目安をページに書いておくと、比べる人がその場で条件を確かめられます。
専門用語と一般の言葉
社内の呼び名、業界の正式名、顧客が使う言葉は、同じものを指していても違うことがあります。設計の担当者は正式名で、初めて加工先を探す購買の担当者や他業界の担当者は、ふだんの言葉で調べます。
たとえば、金属の板を切る加工を社内で「シャーリング」と呼んでいるなら、「金属板 切断」のような言い方も候補に並べます。プラスチックの部品を作る「射出成形」なら、「プラスチック 部品 製作」のような言い方です。
同じものを指す言葉を並べたら、それぞれを調査の道具で調べ、検索の数があるかと、どんなページが上位に出るかを確かめます。ページの中では、正式名に一般の言い換えを添えて書くと、どちらの言葉で来た人にも読めるページになります。
製造業のSEO対策の進め方6ステップ
製造業のSEO対策は、次の6つの順番で進めます。
- 強みと問い合わせの棚卸し:得意な加工と、これまでの問い合わせの中身を書き出す
- 想定する顧客と調べ方:誰が、どんな言葉で調べるかを並べる
- 言葉と競合の確認:検索の数と、上位のページの形を確かめる
- 製品と技術のページ:受注に近い製品ページと加工事例から作る
- 問い合わせと見積もりの入口:検討の段階に合う入口をページごとに置く
- 測って直す:検索の言葉と問い合わせを見て、ページを直す
1 強みと問い合わせの棚卸し
最初に、自社が受けられる仕事と、これまで受けた相談を書き出します。言葉を選ぶ材料は、社内の記録の中にあります。
書き出すものは次のとおりです。
- 得意な加工と、扱える素材
- 加工できるサイズ・精度・ロット
- 持っている設備
- これまでの問い合わせと見積もりの依頼の中身(どんな部品を、どんな条件で頼まれたか)
- 営業が商談でよく受ける質問
問い合わせの文や見積もりの依頼に書かれた言葉は、顧客が実際に使った言葉です。そのまま言葉の候補になります。
2 想定する顧客と調べ方
製造業の取引では、同じ会社の中でも立場によって調べる言葉が違います。誰が、何を気にして、どんな言葉で調べるかを並べます。
| 立場 | 気にすること | 調べる言葉の例 |
|---|---|---|
| 購買 | 価格・納期・ロット | 「(加工名) 小ロット」「(加工名) 短納期」 |
| 設計 | 仕様・精度・素材 | 「(素材) (加工名) 精度」「(規格) 対応」 |
| 現場 | 使い勝手・保守 | 「(部品名) 摩耗」「(部品名) 交換」 |
| 決裁 | 費用と効果 | 「(加工名) コスト削減」「(工程名) 外注」 |
1つのページで全員に答えようとせず、立場ごとに答えるページを分けると、それぞれの言葉で見つけてもらえます。
3 言葉と競合の確認
棚卸しで出した言葉の候補ごとに、調査の道具で検索の数を、実際の検索結果で上位のページの形を確かめます。上位に出ているのが他社の製品ページか、解説の記事か、加工会社を並べた比較のサイトかで、作るページが変わります。
- 上位が他社の製品ページ:自社も製品ページで受ける
- 上位が解説の記事:技術解説の記事で受ける
- 上位が比較のサイト:自社のページで上位を狙うより、比較のサイトへの掲載を考える
上位のページをなぞるだけでは、比べる材料が増えません。上位に無い自社の加工事例や写真、対応できるサイズや精度の数字を足して作ります。
4 製品と技術のページ
最初に作るのは、受注に近い製品ページと加工事例です。型番や仕様、加工の言葉で調べる人は、すでに発注先を探しているからです。
今のサイトに足りないページも洗い出します。製造業のサイトでよく抜けているのは、次のようなページです。
- 対応できる素材・サイズ・精度の一覧
- よくある質問(最小ロット・納期・図面が無くても相談できるか)
- 見積もりの流れ(何を送れば、いつ返事が来るか)
ページの見出しには、狙う言葉を入れ、見出しのすぐ下でその答えを書きます。ページに載せる情報の中身は、次の「製造業のサイトに載せる情報」で扱います。
5 問い合わせと見積もりの入口
問い合わせのフォームだけでなく、検討の段階に合う入口をページごとに置きます。まだ比べている段階の担当者は、いきなり問い合わせをしないからです。
| 入口 | 合う段階 | 置くページ |
|---|---|---|
| 技術資料・カタログのダウンロード | 困りごとに気づいた・情報を集めている | 技術解説の記事 |
| サンプルの依頼 | 発注先を比べている | 加工事例・製品ページ |
| 見積もりの依頼(図面を添えて送れる) | 決める直前 | 製品ページ・ロットと納期のページ |
| 問い合わせ | どの段階でも | すべてのページ |
見積もりのフォームに図面のファイルを添えられるようにすると、設計の担当者が図面を見せながら相談できます。資料のダウンロードでは、会社名と連絡先を入れてもらうと、まだ問い合わせに至らない見込みの顧客を営業が追えます。
6 測って直す
公開したら、Search Console と GA4 で、検索と問い合わせの数字を見て直します。Search Console は Google が無料で出している道具です。どんな言葉で検索結果に表示され、何回クリックされたかが分かります。GA4(Googleアナリティクス4)は、サイトに来た人がどのページを見て、問い合わせまで進んだかを測る道具です。
見るのは次の3つです。
- Search Console:ページごとに、どの言葉で表示され、クリックされたか
- GA4:どのページから問い合わせや見積もりの依頼が来たか
- 営業の記録:その問い合わせが商談や受注につながったか
問い合わせがどのページから来たかを営業と照らすと、受注につながるページと言葉が分かります。順位はすぐには上がらないため、公開してから間を空けて、表示はあるのにクリックが少ないページから直します。
製造業のサイトに載せる情報
製造業のサイトには、製品ページ・カタログ・事例・写真と図面を、検索した担当者が比べる材料として載せます。何を載せて何を載せないかは、書く前に社内で決めておきます。
製品ページと仕様
製品や加工ごとに1ページを作り、カテゴリのページから詳細のページへつなぎます。製品の名前を一覧の表に並べただけでは、1つずつの製品の言葉で検索した人を受けるページがありません。
1つの製品ページには、次の順に情報を積み上げます。
- 製品名と用途:何の製品で、どこに使われるか
- 仕様・素材・サイズ・精度:図面の条件と照らせる数字
- 加工事例・図面の例・納期とロット:自社で頼んだらどうなるかが分かる材料
製品名と用途だけのページは、名前を知っている人しか読みません。仕様まで載せると設計の担当者が条件を照らせます。事例まで載せると、比べる担当者が「この会社に頼めそうか」を判断できます。

カタログとPDF
GoogleはPDFもインデックスに登録できます。インデックスは、Googleが検索結果に出すページを集めておく登録簿のことです。記載は「Google によるインデックス登録が可能なファイル形式」にあります(2026年2月6日更新)。
ただし、カタログをPDFで置くだけでは、製品ごとにタイトル・見出し・ページどうしのリンクを持てません。数十の製品が1つのPDFに入っていると、どの製品の言葉で検索されても、受け止めるのは同じ1つのファイルです。
主な製品はそれぞれページにし、PDFのカタログはダウンロードの資料として残します。ページで調べ、詳しい資料はPDFで持ち帰る、という分け方です。
加工事例と技術解説
加工事例は、「顧客の課題 → 使った加工や素材 → 結果」の順に書きます。検索した担当者が、自分の困りごとと同じ例を探せるからです。
- 顧客の課題:どんな部品で、何に困っていたか(精度が出ない・コストが高い・納期が合わないなど)
- 使った加工や素材:どの加工方法・素材・設備で対応したか
- 結果:精度・納期・コストがどう変わったか
- 取引先の名前:許可を取ったものだけ載せる。許可が無ければ「自動車部品メーカー」のように業界だけにする
うまくいった例だけでなく、加工のトラブルとその対処も記事にできます。「(加工名) 割れ 原因」のように、困りごとで調べる人の言葉と合うからです。
記事の中身は、技術者に確かめてもらう流れを作ります。Googleの文書に「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」があります(2026年10月7日更新)。その中で、経験・専門性・権威性・信頼性を備えた内容かを見分ける要素を使っているとしています。あわせて、誰が書いたかを分かるようにすることを勧めています。記事を確かめた技術者の担当や経歴を添えると、誰の知見かが読む人に伝わります。
写真・図面・動画
工程・設備・製品の写真、構造の図、図面の例は、文章だけでは伝わりにくい加工の中身を見せる材料です。設計の担当者は、仕上がりの写真や図面の例で、自社の条件に合うかを判断します。
写真や図を載せるときは、次の2つを守ります。
- 写真に、何が写っているかを文で添える:画像の代わりに読まれる説明(代替テキスト)を設定します。Googleは「画像の SEO ベスト プラクティス」(2026年3月3日更新)で、代替テキストを情報に富むものにするよう勧めています
- 図に書くことは本文にも書く:図の中の文字だけに大事な情報を置かず、仕様の数字や手順は本文の文章や表にも書きます
動画は、工程の流れや機械の動きを見せたいときに使えます。動画のページにも、何の工程かを文章で書いておきます。
技術の公開範囲
技術をどこまで載せるかは、書く前に社内で決めておきます。決めないまま書き始めると、記事ごとに確認が止まり、公開が進みません。
| 情報の種類 | 扱い |
|---|---|
| 加工できる素材とサイズ・精度 | 公開する |
| 設備の一覧 | 公開する |
| 対応できる規格・認証 | 公開する |
| 加工事例(業界と課題と結果) | 公開する |
| 詳しい図面・CADデータ | 問い合わせの後に渡す |
| 見積もりの条件・単価 | 問い合わせの後に渡す |
| 加工条件・社内のノウハウ | 出さない |
| 取引先の名前・取引先の製品の写真 | 許可を取ったものだけ載せる |
「何ができるか」は公開し、「どうやってやるか」は出さない、という線を引くと、社内で判断しやすくなります。加工できる範囲と事例を公開しても、加工の条件を出さなければ、ノウハウは社内に残ります。
サイトの土台と外部の評価
ページを作っても、Googleに読み取られなければ検索結果に出ません。サイトの土台を整え、取引先や業界のサイトで紹介されることで、ページが見つけてもらいやすくなります。
サイトの土台
製造業のサイトで起きやすい土台の問題は、次の4つです。
- 製品が一覧の表だけで、1つずつのページが無い
- カタログがPDFだけで、ページになっていない
- 写真に説明の文が無く、何が写っているか検索エンジンに伝わらない
- 仕様の表がスマホで崩れ、読めない
直すときは、ページのタイトルと見出しに加工や製品の言葉を入れ、カテゴリのページと詳細のページを内部リンクでつなぎます。たとえば「加工方法」のまとめのページから、「曲げ加工」「溶接」などの詳細のページへリンクを張ります。詳細のページからは、まとめのページへ戻れるようにします。関連するページのまとまりが、Googleにも人にも伝わります。
ページがGoogleに登録されているかは、Search Console の「URL 検査」で1ページずつ確かめられます。
外部の評価
外部の評価は、ほかのサイトで自社が紹介され、自社のページへのリンクが張られることで集まります。製造業では、次のような場所で紹介されることがあります。
- 取引先のサイトの「協力会社」「仕入れ先」のページ
- 業界団体・組合の会員の一覧
- 展示会の主催者のサイトの出展社の一覧
- プレスリリース(新しい設備や技術を発表したとき)
- 業界の専門誌・専門のWebメディアの記事
一方、リンクを増やすためだけのリンクの交換は避けます。Googleは、ウェブ検索のスパムに関するポリシー(2026年9月2日更新)で、リンクスパムの例を挙げています。その中に、過剰な相互リンクと、相互リンクのためだけのパートナーページの作成が入っています。取引の関係があって紹介し合うことと、順位のためにリンクを交換することは別です。
展示会・採用・海外とのつなぎ方
製造業のSEOは、展示会・採用・海外向けの営業と同じページを使い回せます。展示会で配る資料、求人、海外の取引先への案内を、サイトのページにつなぐと、作ったページが何度も使われます。
展示会と商談
展示会で出会った担当者は、会場で話を聞いたあと、帰ってからサイトを見て社内で検討します。展示会で配る資料や名刺の後の案内を、サイトのページにつなぎます。
- 配る資料に、展示した製品のページのURLやQRコードを載せる
- 名刺交換の後のメールで、話した加工の事例のページを送る
- 展示会で多かった質問を、技術解説の記事やよくある質問にする
- 出展のお知らせと、展示会の後のレポートのページを作る
営業が商談の後に「詳しくはこのページを」と送れるページがあると、担当者が社内の人に説明するときにも使われます。
採用とSNS
求人を探す人は、「(地域名) (職種名) 求人」のように、地域と仕事の言葉で調べます。仕事の内容、工場の様子、働く人の声を伝えるページがあると、その言葉で見つけてもらえます。
採用のページに載せる情報は、次のとおりです。
- 1日の仕事の流れと、扱う機械・設備
- 工場や作業場の写真
- 働く人の声(入社の理由・仕事のやりがい)
- 未経験から入った人の例と、教える仕組み
工場や働く人の様子は、検索のページだけでなく、SNSの写真や短い動画でも見せられます。機械が動く様子や作業の手元も、そのまま写真や動画にできます。求人を検索する人とは別に、SNSで会社を見る人にも届けられます。
海外向けのページ
海外向けのページは、日本語のページを翻訳するだけでなく、相手の国で使われている言葉を調べてから作ります。日本語の加工の名前をそのまま訳しても、現地の担当者が検索に使う言葉と同じとは限りません。
ページは、Google検索セントラルの「多地域、多言語サイトの管理」に沿って作ります(2025年12月18日更新)。守るのは次の3つです。
- 言語ごとに別のURLを使う:英語版は英語版のURL、日本語版は日本語版のURLに分けます。ほかの言語版のURLを示す印(hreflang)をページに入れると、Googleが検索した人に合う言語の版を出せます
- 言語で自動的に振り分けない:見る人の言語に合わせて、別の言語版へ自動で移動させる作りは避けます
- 1ページに1つの言語:ページの本文とメニューは1つの言語で書き、原文と訳文を同じページに並べません
AI検索と製造業のSEO
AIの答えに自社のページが使われるかどうかも、検索で読まれるページを整えることが前提になります。Googleは、AIの要約に出るために、SEOとは別の特別な対策は要らないとしています。
検索結果のAIの要約
Googleの検索結果では、言葉によって、一番上にAIがまとめた答え(AIによる概要)が出ます。Google検索セントラルの「AI 機能とウェブサイト」(2025年12月31日更新)が、その対象を示しています。インデックスに登録され、検索結果に説明文を出せるページです。表示されるための追加の要件や、別の特別な対策は要らないとしています。
製品ページがインデックスに登録されていなければ、AIの要約に使われることもありません。まずSearch Consoleで、主な製品ページと加工事例が登録されているかを確かめます。
AIの答えに使われるページ
AIの答えに使われるページにするには、答えと数字をページの文章で読み取れるように書きます。Googleは同じページで、次の3つを挙げています。
- 大事な内容は、ページの文章で書く
- 内部リンクで、ページを見つけやすくする
- 構造化データ(検索エンジンに向けてページの中身を伝える書き方)は、ページの文章と合わせる
製造業のサイトでは、次の2つがそのまま材料になります。
- 仕様表:寸法・素材・精度を、画像やPDFの中だけでなく、ページの表で書く
- 加工事例:課題・加工・結果を見出しで分け、見出しのすぐ下に答えを書く
製造業のSEOでよくある失敗
製造業のSEOでよくある失敗は、次の4つです。専門用語のまま載せる、社内の呼び名で言葉を選ぶ、カタログをPDFだけで置く、更新が止まる、です。どれも、技術を知る人の目線のままページを作ると起きます。
専門用語のまま載せる
専門用語だけで書いたページは、初めて加工先を探す担当者が読めず、途中で離れます。設計の担当者には通じても、購買の担当者や他業界の担当者は、言葉の意味を調べるところから始めることになります。
専門用語には、初めて出す所で一般の言い換えを添え、加工の流れは図で見せます。
社内の呼び名で言葉を選ぶ
社内の略称や、製品につけた愛称は、社外の人には検索されません。社内で通じる言葉でページのタイトルや見出しを作ると、検索した担当者の言葉と合わず、表示されません。
言葉は、問い合わせの文や見積もりの依頼に書かれた顧客の言葉から選びます。
カタログをPDFだけで置く
カタログをPDFで置くだけでは、製品ごとに検索の言葉を受けるページがありません。型番や加工の名前で検索した人に、その製品のページを出せず、PDFの中から探してもらうことになります。
主な製品から順に、1製品1ページにします。
更新が止まる
設備・対応できる素材・事例が古いままだと、今の自社の力が伝わりません。新しい設備を入れたのにサイトに無ければ、その設備の言葉で調べた担当者には届きません。
更新の担当を決め、展示会に出たとき、新しい設備を入れたとき、新しい事例ができたときに、ページを足すと決めておきます。
自社でやるか、会社に頼むか
技術の中身の確認と公開範囲の判断は、社内に残します。言葉の調査・ページの設計・記事の制作・サイトの直しのうち、手が回らないところを会社に頼みます。全部を自社でやるか、全部を頼むかで決めないでください。
社内でしかできないこと
次の5つは、会社に頼んでも社内に残る仕事です。
- 技術の内容の確認:記事に書いた加工や素材の説明が正しいかを、技術者が確かめる
- 公開範囲の判断:何を公開し、何を出さないかを決める
- 写真と図面の用意:工場・設備・製品の写真、図面の例を用意する
- 事例の掲載の許可:取引先に、名前や製品の写真を載せてよいかを確かめる
- 問い合わせへの返答:見積もりや技術の質問に答える
この5つは、会社に頼む範囲をどう決めても社内に残ります。頼む前に、誰が担当するかを決めておくと、頼んだ後に確認で止まりません。
会社に頼むときの確認
製造業の会社がSEOの会社に頼むときは、次の5つを確かめます。
- 技術の内容を誰が確かめるか:記事を書く人が技術を知らないとき、技術者の確認をどの段階で、何回入れるか
- 技術者への聞き取りの進め方:聞き取りに1回何時間かかり、何回あるか。現場を止めずに進められるか
- 公開範囲の表の扱い:社内で決めた公開範囲を、記事の企画の段階から守ってもらえるか
- 一部だけでも頼めるか:記事の制作だけ、サイトの直しだけでも頼めるか
- 同じ業種での実績と、期待できる結果とその時期:Googleが「SEO 業者の利用を検討する」で、業者に聞く質問として挙げています(2026年6月10日更新)。成果の測り方も、あわせて聞く質問です
Googleは同じページで、Googleで一番上に表示されることは誰にも保証できないとしています。「必ず1位に」と順位を約束する会社には頼まないでください。
株式会社FIZは、Z世代に届くSNSマーケティング・インフルエンサー施策に強みを持つ会社です。FIZのSEOコンサルティングでは、次の5つを提供しています。
- 追う数字と狙う言葉の設計
- Webサイト解析
- サイト内部の見直し・UI改善
- コンテンツ記事制作
- 月次レポート・定例会
追う数字と狙う言葉は、事業の目標から決めます。UI改善は、問い合わせまで進みやすい画面に整える仕事です。
料金は会社ごとに見積もり、目安は月額10万〜20万円以上、契約期間は半年からです。記事の制作だけ、UI改善だけの依頼も受けています。
製造業のSEO対策のよくある質問
小さな工場でもSEOに取り組む意味はありますか?
あります。言葉が細かいほど、同じ言葉で上位を争う相手のページも少なくなります。
得意な加工や素材が決まっている会社ほど、狙う言葉を絞れます。たとえば「(素材) (加工名) 小ロット」のように、自社が受けられる条件を組み合わせた言葉を狙います。その条件で加工先を探す担当者に届きます。
成果が出るまでどのくらいかかりますか?
期間は、狙う言葉と今のサイトの状態で変わります。FIZのSEOコンサルティングでは、3か月から半年を目安としています。
会社に頼むときは、期待できる結果とその時期を、契約の前に聞いておきます。
費用はどのくらいかかりますか?
SEOそのものに、Googleへ払うお金はかかりません。自社で進める場合にかかるのは、ページを書き、写真を撮り、技術者が確かめる時間です。
会社に頼む場合の費用は、分析と提案だけか、記事の制作やサイトの直しまで任せるかで変わります。
ホームページを作り直さないと始められませんか?
作り直さなくても始められます。まずSearch Consoleで、主な製品ページが登録されているかと、どんな言葉で表示されているかを確かめます。そのうえで、製品ページと加工事例を足すところから始められます。
作り直すときは、URLが変わるページの転送を先に決めます。Googleは「サイト・ホームページ移行について」(2026年9月11日更新)で、新旧URLの対応表を勧めています。そのうえで、古いURLから新しいURLへ、サーバー側で恒久的に転送する設定(301など)を用意します。
まとめ
製造業のSEO対策は、加工・素材・用途・課題の言葉で、自社を知らない会社の担当者に見つけてもらう取り組みです。製品ページと加工事例から作り、技術の公開範囲を社内で先に決めて進めます。まずは得意な加工と扱える素材、これまでの問い合わせと見積もりの依頼の中身を書き出してください。
