Instagram広告を出しているのに、問い合わせもフォロワーも思ったほど増えない。広告マネージャには数字が並んでいるものの、どれが良ければ「効果がある」と言えるのかも分からない。そんな状態で、広告を続けるか止めるかの判断を迫られていませんか。
この記事でわかること
- Instagram広告で得られる効果と、目的別に見る指標
- 効果の測り方と目標の数字の決め方
- 効果が出ないときに点検する順番と直し方
- フォロワー獲得とエンゲージメントを狙うときの判断のしかた
自社の広告を続けるか、どこを直すかを、数字をもとに自分で決められるようになります。
Instagram広告で得られる効果【目的別の早見表】
Instagram広告で得られる効果は、広告を出すときに選ぶ「目的」で決まります。認知度を選べば多くの人に届くように、売上を選べば購入しそうな人に届くように配信されます。見るべき数字も、目的ごとに変わります。
Instagram広告は、Facebook広告と同じ Meta の広告マネージャから出します。届ける相手は、興味・関心や行動、利用者層のデータで絞れます。自社の顧客リストやサイトの訪問者、既存の顧客に似た人にも広げられます。
出どころ:
広告の目的と効果
広告の目的は、キャンペーンごとに1つ選びます。Meta は、キャンペーンの目的を「広告キャンペーン全体で目指す成果」としています。
目的の下で選ぶ「パフォーマンスの目標」は、配信の仕組みが、誰に広告を見せるかを決めるときに使われます。同じ素材でも、目的と目標が違えば、届く相手も、増える数字も変わります。効果があるかどうかは、選んだ目的に対して判断します。
出どころ:
目的別の早見表
広告マネージャで選べる目的は、認知度・トラフィック・エンゲージメント・リード・アプリの宣伝・売上の6つです。目的ごとに、得られる効果と、効果を判断するときに見る指標は次のとおりです。
| 目的 | 得られる効果 | 見る指標 |
|---|---|---|
| 認知度 | 広告を覚えてくれそうな人に、できるだけ多く届く | リーチ・インプレッション・フリークエンシー |
| トラフィック | サイト・Instagram のショップ・アプリなどへの訪問が増える | リンククリック・CTR・CPC |
| エンゲージメント | メッセージ、動画の再生、投稿への反応が増える | 結果(投稿のエンゲージメントなど)・結果の単価 |
| リード | 問い合わせや資料請求などの登録が増える。広告の中のフォーム(インスタントフォーム)で完結もできる | 結果(リードの件数)・結果の単価 |
| アプリの宣伝 | アプリのインストールや、アプリ内の行動が増える | 結果(インストールの件数など)・結果の単価 |
| 売上 | 購入や申込が増える。カートへの追加などに合わせることもできる | 結果(コンバージョンの件数)・結果の単価・購入ROAS |
出どころ:Meta「Meta広告マネージャで適切な広告の目的を選択するには」
目的の選び方
目的は、事業で最後に欲しい成果にいちばん近いものを選びます。配信の仕組みは選んだ成果に合わせて相手を探すため、欲しい成果と違う目的を選ぶと、別の数字が増えます。
たとえば、欲しいのが問い合わせなのにエンゲージメントの目的で出すと、反応しやすい人に配信が寄ります。いいねは増えても、問い合わせが増えるとは限りません。問い合わせが欲しいなら、問い合わせを成果として数えられるリードか売上の目的を選びます。
Meta も、目的を選ぶ前に、潜在顧客にどの行動をしてもらうことがいちばん大事かを考えるよう求めています。立ち上げの時期は認知、その後は購入や登録、と事業の段階で目的が変わることも挙げています。
出どころ:Meta「Meta広告マネージャで適切な広告の目的を選択するには」
Instagram広告の効果の測り方
Instagram広告の効果は、広告マネージャの指標を、目的に合わせて選んで測ります。そのうえで、サイトでの成果を数える設定を入れ、目標の数字と、比べる基準を先に決めておきます。この4つがそろって初めて、効果があるかどうかを判断できます。
広告マネージャで見る指標
広告マネージャの指標は、表示・クリック・成果の3つの段階に分かれます。Meta の定義は次のとおりです。
| 指標 | 何を数えるか | 主に見る目的 |
|---|---|---|
| リーチ | 広告を1回以上見た Meta アカウントの数(推定値) | 認知度 |
| インプレッション | 広告が画面に表示された回数 | 認知度 |
| フリークエンシー | 1つのアカウントが広告を見た平均の回数。インプレッション÷リーチ | 認知度・すべて |
| リンククリック | 広告主が指定したリンク先へ誘導するクリックの数 | トラフィック |
| CTR(リンククリックスルー率) | リンククリック÷インプレッション | トラフィック・すべて |
| CPC(リンククリックの単価) | 消化金額÷リンククリック | トラフィック |
| 結果 | 選んだ目的と設定に基づいて得られた成果の数 | すべて |
| 結果の単価 | 消化金額÷結果 | すべて |
売上の目的では、購入ROAS(広告費用対効果)も見ます。Meta の定義では、購入のコンバージョン値を消化金額で割った値です。購入ROAS は売上だけを見る数字です。原価を引いた利益で見るときは、売上と原価の社内の数字が要るため、広告マネージャの外で計算します。
出どころ:
- Meta「リーチ指標について」
- Meta「インプレッション」
- Meta「フリークエンシー」
- Meta「リンククリックについて」
- Meta「CTR(リンククリックスルー率)」
- Meta「CPC(リンククリックの単価)」
- Meta「成果」
- Meta「結果の単価」
- Meta「購入ROAS(広告費用対効果)」
成果を数える設定
サイトでの問い合わせや購入を成果として数えるには、Metaピクセルとコンバージョン API の設定が要ります。設定が無いと、広告から問い合わせが来ていても、広告マネージャの結果には出ません。
| 仕組み | 役割 |
|---|---|
| Metaピクセル | サイトに置くコード。カートへの追加や購入など、サイトでの行動を記録する |
| コンバージョン API | サーバー・サイトの仕組み・アプリ・顧客管理の仕組みから、成果のデータを Meta に直接送る。店舗での購入などのオフラインの成果も扱える |
もう1つ、件数を左右するのが「アトリビューション設定」です。広告を見たりクリックしたりしてから何日以内の行動を、広告の成果に数えるかを決めます。
- クリックスルー:リンクをクリックしてから1日または7日以内の行動を数える
- ビュースルー:広告が表示されてから1日以内の行動を数える
- エンゲージスルー:リンク以外のクリックや、動画の5秒以上の再生から1日以内の行動を数える
広告マネージャの結果は、標準ではクリックから7日間・表示から1日間・エンゲージメントから1日間で数えます。日数を変えると件数も変わるため、期間ごとに比べるときは設定をそろえます。広告の先での行動をもっと細かく見たいときは、リンク先の URL に UTM のパラメータを付け、GA4 で見ます。
出どころ:
目標の数字の決め方
目標の数字は、最後に欲しい成果の件数を先に決め、途中の数字をそこから逆算して決めます。目標が無いと、出てきた数字が良いのか悪いのかを判断できません。
逆算は、成果から表示へと段階をさかのぼります。次の数字は計算のしかたを示すための仮の値で、相場ではありません。
| 段階 | 決める数字 | 仮の値での計算 |
|---|---|---|
| 成果 | 月に欲しい問い合わせの件数 | 20件 |
| クリックの先 | 広告の先のページで問い合わせに進む割合 | 2%なら、リンククリックは20÷0.02=1,000回要る |
| クリック | CTR | 1%なら、インプレッションは1,000÷0.01=10万回要る |
| 表示 | 届けたい人数と回数 | 10万回をフリークエンシー2で割ると、リーチ5万人 |
自社の過去の数字があれば、仮の値をそれに置き換えます。どの段階の数字が目標に届いていないかが、次の章で点検する場所になります。
単価を比べる基準
1件の単価が安いか高いかは、比べる基準があって初めて言えます。基準になるのは、業界の相場の単価か、自社で決めた目標の件数です。
株式会社FIZが運用した Meta広告(Facebook と Instagram に出す広告)の実例です。実績ページには、獲得単価と並べて比べる基準が書かれています。
| 実例(年・業種) | 成果の地点 | 1件の単価 | 比べる基準 | 出どころ |
|---|---|---|---|---|
| KEiTEN(2023年・人材紹介) | 面談の実施 | 15,000円 | 面談実施の業界相場単価 35,000〜45,000円 | KEiTEN のSNSダイレクトマーケティング |
| アゲルキャリア(2023年・人材紹介) | 面談の実施 | 18,000円 | 面談実施の業界相場単価 35,000〜45,000円 | アゲルキャリアのSNSダイレクトマーケティング |
| RERISE(2024年・採用) | 応募 | 6,000円 | デジタル広告からの応募の業界相場 1応募100,000円程度 | RERISE の採用ダイレクトマーケティング |
| SnsClub(2025年・セミナーの集客) | セミナー申込 | 12,900円 | 獲得数の目標に対して約190% | SnsClub のSNSを活用した集客マーケティング |
KEiTEN の15,000円は、それだけを見ても高いか安いかは分かりません。業界相場の35,000〜45,000円と並べると、半分以下で面談を取れていると判断できます。SnsClub は、単価ではなく、獲得数の目標に対する達成の割合で判断した例です。
自社に業界の相場が無いときは、「この単価なら、目標の件数をこの予算で取れるか」を基準にします。1件の単価に目標の件数を掛けた額が、出せる予算の中に収まるかで判断します。
Instagram広告の効果が出ない原因と直し方
Instagram広告の効果が出ないときは、原因を思いつく順ではなく、決まった順番で点検します。順番は次の4つです。成果が数えられているか→学習に届いているか→表示されクリックされているか→クリックの先で成果になっているか。
前の段階が崩れていると、後ろの数字は当てになりません。成果を数える設定が無ければ結果の件数そのものが正しくありません。学習の途中の結果は、Meta 自身が「必ずしも将来のパフォーマンスを示すわけではない」としています。

よくある症状は、次のように4つの段階に振り分けられます。
| 症状 | 点検する段階 | 原因の候補 |
|---|---|---|
| 結果が0件、または自社で数えた件数と大きく違う | ①成果の計測 | 成果の計測漏れ |
| [配信]列に「情報収集中」「情報収集が不十分」と出続ける。結果の単価が目標を超えたまま揺れる | ②学習 | 学習の不足・遠すぎる成果の地点・狭すぎるオーディエンス |
| CTR が低い。フリークエンシーが上がるにつれて CTR が下がる | ③表示とクリック | クリックされない広告 |
| CTR は良いのに成果にならない。広告の先のページで離れる | ④クリックの先 | 成果につながらないクリック |
成果の計測漏れ
最初に、広告マネージャの結果の件数と、自社で数えた問い合わせや購入の件数を並べます。自社には問い合わせが来ているのに結果が0件なら、成果を数える設定が動いていません。
件数が完全に一致しないこと自体は、計測の誤りではありません。広告マネージャは、アトリビューション設定の日数の中の行動だけを数えます。Meta も、広告マネージャとイベントマネージャで件数や種類が違うことがあるとしています。見るのは、片方だけに件数があるような大きな食い違いです。
直し方は、Metaピクセルが成果のページで記録しているか、コンバージョン API でも送っているかを見直すことです。設定が直るまでの結果では、広告の良し悪しを判断しません。
出どころ:Meta「成果」
学習の不足
配信の仕組みが、誰に見せれば成果が出るかを学んでいる期間を、Meta は「情報収集期間」と呼びます。目安は、最後の大きな編集のあと1週間で結果がおよそ50件です。そこまで積み上がると、この期間を抜けます。
確かめるのは、広告マネージャの[配信]列です。「情報収集中」なら学習の途中です。1週間で50件ほどに届きそうにない広告セットには「情報収集が不十分」と出ます。
学習の途中は成果が安定せず、Meta は、結果の単価が通常は高くなるとしています。このときに素材や相手を入れ替えると、学習が最初からやり直しになり、成果が安定する時期がさらに遅れます。効果があるかどうかを判断できるのは、早くても配信を始めて1週間ほどたち、情報収集期間が終わってからです。
「情報収集が不十分」が続くときに Meta が挙げる直し方は、次の5つです。
- キャンペーンや広告セットをまとめる
- オーディエンスを広げる
- 予算を増やす
- 入札価格やコストコントロールを上げる
- もっと頻繁に起きる成果に変える(例:購入からカートに追加へ)
1つ目の、広告セットを相手ごとに細かく分けた作りは、1つあたりの結果を減らします。成果の件数が足りないときは、まず広告セットの数を減らします。最後の、成果を変える直し方は、次の「遠すぎる成果の地点」で説明します。
出どころ:Meta「情報収集期間について」・Meta「情報収集が不十分について」
遠すぎる成果の地点
学習に届かない原因のうち、見落としやすいのが、成果を数える地点が遠すぎることです。購入や申込のような最後の成果だけを数えていると、件数が少なく、1週間で50件ほどの学習の目安に届きません。
直し方は、LINE 登録や資料請求のように、最後の成果より手前の行動を成果として数えることです。手前の地点ほど1件の単価が下がり、同じ予算で件数が増えるため、学習に届きやすくなります。
株式会社FIZの Meta広告の実例では、同じセミナーの集客でも、成果の地点で1件の単価が3倍以上違います。
| 実例(年) | 成果の地点 | 1件の単価 | 出どころ |
|---|---|---|---|
| SnsClub(2025年・セミナーの集客) | LINE 登録 | 4,100円 | SnsClub のSNSを活用した集客マーケティング |
| SnsClub(2025年・セミナーの集客) | セミナー申込 | 12,900円 | 同上 |
| RERISE(2024年・採用) | 応募 | 6,000円(1か月50応募) | RERISE の採用ダイレクトマーケティング |
LINE 登録で数えれば、申込で数えるときの3分の1以下の単価で件数を積めます。登録した人を申込へつなぐのは、LINE の配信など広告の外の仕組みが受け持ちます。
広告の目的が事業の目標とずれている場合も、ここで直します。問い合わせを待っているのに、目的が認知度やエンゲージメントになっていないかを見ます。その場合、問い合わせは成果として数えられず、配信もそこへ寄りません。目的を、欲しい成果を数えられるものに変えます。
狭すぎるオーディエンス
届ける相手を狭く絞りすぎると、配信できる人が足りず、成果の件数が学習の目安に届きません。確かめるのは、広告セットの推定のオーディエンスの大きさと、実際に配信された量です。
Meta の料金のページは、次の2つで費用を抑えながら効率を上げられるとしています。
- オーディエンスを広げる。200万人以上でパフォーマンスが上がる傾向がある
- 配置を絞りすぎない。Advantage+ 配置を使うか、配置を6つ以上にする
広げる前に、届けたい人と実際に届いている人が合っているかも見直します。広告レポートの内訳を使えば、年齢・性別・配置・プラットフォームごとに、表示と成果を分けて見られます。「20代に反応が無い」と感じたら、年齢の内訳で、20代にどれだけ表示され、どの年代が成果になっているかを先に確かめます。表示が少なければ配信先の問題、表示はあるのに成果が無ければ素材や広告の先の問題です。
採用・住宅・金融の広告では、既存の顧客に似た人に広げる類似オーディエンスが制限されるか、使えない場合があります。採用の広告では、類似オーディエンスに頼らない広げ方を選びます。
出どころ:
クリックされない広告
表示はされているのにクリックされないときは、CTR とフリークエンシーを並べて見ます。フリークエンシーが上がるにつれて成果が落ちていれば、「広告疲れ」の可能性があると Meta はしています。同じ人に同じ広告を見せすぎた状態です。直し方は、素材かターゲット設定を変えることです。
Meta によると、フリークエンシーは広告セットあたり平均で1〜2です。予算や相手の広さ、掲載期間によって大きくなることもあります。回数そのものではなく、回数が上がったときに成果が落ちているかで判断し、落ちていれば素材を複数そろえて差し替えます。
広告そのものの質は、広告関連度診断で見ます。インプレッションが500回以上の広告で、次の3つのランキングが出ます。
| ランキング | 比べているもの | 平均以下のときに直す場所 |
|---|---|---|
| 品質ランキング | 同じ相手に出す競合の広告と比べた、見た人が感じる品質 | 素材の質。低品質とされる表現を避ける |
| エンゲージメント率ランキング | 同じ相手に出す広告と比べた、反応の起きやすさ(予測) | 目を引く・興味を持てる内容にする。反応しそうな相手に変える |
| コンバージョン率ランキング | 最適化の目的と相手が同じ広告と比べた、成果の起きやすさ(予測) | コールトゥアクションとクリック後の体験。買う気の高い人へ相手を移す |
Meta は、この診断を成果が出ていない広告の原因探しに使うよう求めています。ランキングを上げること自体を目標にはしません。順位が上がっても、結果の件数や単価が良くなるとは決まっていないためです。
品質を下げる表現として、Meta は次の3つを挙げています。1つでも当てはまると、広告品質の評価が下がります。くり返すとページや広告アカウントまで低品質とみなされ、費用が上がって成果が下がる可能性があります。ポリシーに違反する広告は、審査で却下されます。
- 情報を伏せる:リンクを押さないと、何の広告か分からない
- 扇情的表現:大げさな見出しや不安をあおる文で、リンク先で期待を裏切る
- エンゲージメントベイト:いいね・コメント・シェアを稼ぐために、利用者の意に反した行動をさせる
出どころ:
成果につながらないクリック
CTR は良いのに成果にならないときは、クリックの先に原因があります。確かめるのは、リンククリックと結果の件数の差と、GA4 で見る広告の先のページの離脱です。
直し方は、広告で伝えた内容と、広告の先のページの内容をそろえることです。広告で「無料相談」と見せたのに、ページの最初に料金表が出れば、クリックした人は探していたものが見つからずに離れます。問い合わせのフォームなら、入力の項目を必要なものだけに減らします。
Meta も、広告の品質を測るシグナルに、ランディングページの直帰率と滞在時間を挙げています。低品質な体験の例は、中身がほとんど無いページ、宣伝ばかりのページ、画面をふさぐポップアップのあるページです。広告関連度診断で、品質とエンゲージメント率は平均以上なのにコンバージョン率だけが平均以下なら、この段階の問題です。
出どころ:Meta「広告の品質とパフォーマンスを高めるためのベストプラクティス」・Meta「広告関連度診断の活用方法」
1つずつの変更とA/Bテスト
直すときは、1回に1つの所だけを変えます。素材と相手を同時に変えると、成果が変わっても、どちらのおかげか分かりません。
2つの案を比べたいときは、広告マネージャの A/Bテストを使います。変える所を1つに絞った2つの版を出し、配信する相手が重ならないように Meta が分けてくれます。比べるのは結果の単価です。予算は2つの版で同じ額にするのが Meta の推奨です。2つの広告セットを自分で交互に止めたり動かしたりする比べ方は、見る人が重なり、どちらが良いかを正しく判断できません。
変えたあとは、情報収集期間が終わるのを待ってから結果を比べます。変えた直後の数字は学習の途中の数字で、比べる材料になりません。
出どころ:Meta「A/Bテストについて」
Instagram広告のフォロワー獲得
Instagram広告でフォロワーを増やすことはできます。ただし、フォローそのものを成果に選べるパフォーマンスの目標はありません。プロフィールへのアクセスを増やす形で出し、フォローは増えた数で判断します。
フォロワー獲得に使う目的
Meta のパフォーマンスの目標の一覧に、Instagram のフォロー数を増やす目標はありません。Facebook ページへの「いいね!」を増やす目標はあります。フォローにいちばん近いのは、プロフィールへのアクセスです。フォローは、プロフィールを見た人が決める行動のためです。
| 選ぶもの | 選ぶ値 |
|---|---|
| 広告の目的 | トラフィック |
| コンバージョンの場所 | Instagramプロフィール |
| パフォーマンスの目標 | Instagramプロフィールへのアクセス数を最大化 |
エンゲージメントの目的で「投稿のエンゲージメント」を増やす方法もあります。この指標にはプロフィールのフォローも含まれますが、いいねやリンククリックなど、ほかの反応もまとめて数えます。フォロワーを増やしたいなら、プロフィールへのアクセスを目標にするほうが、欲しい行動に近い人へ配信が寄ります。
出どころ:
フォロワー獲得の効果の見方
フォロワー獲得の効果は、1フォロワーあたりの単価と、プロフィールを見た人がフォローした割合の2つで見ます。
- 1フォロワーあたりの単価=その期間の広告費÷広告で増えたフォロワー数
- フォローの割合=広告で増えたフォロワー数÷プロフィールへのアクセス数
「広告で増えたフォロワー数」は、広告を出した期間の増加から、広告を出していない期間の増加を引いて出します。広告が無くても増えていた分まで広告の成果に数えると、効果を大きく見誤ります。
次の数字は、計算のしかたを示すための仮の値です。
| 項目 | 仮の値 |
|---|---|
| 広告を出した月の広告費 | 10万円 |
| 広告を出した月の増加 | 500人 |
| 広告を出していない前の月の増加 | 100人 |
| 広告で増えたフォロワー数 | 500−100=400人 |
| 1フォロワーあたりの単価 | 10万円÷400人=250円 |
| プロフィールへのアクセス数 | 4,000回 |
| フォローの割合 | 400÷4,000=10% |
2つの数字を並べると、直す場所が分かれます。プロフィールへのアクセスが少なければ、広告の側(CTR や素材)を見直します。アクセスは多いのにフォローの割合が低ければ、プロフィールや投稿の側です。
フォロワーの先の成果
フォロワーを増やす前に、増えたフォロワーを何につなげるかを決めます。フォロワーが増えても、問い合わせや購入が増えるとは限らないためです。
欲しい成果が問い合わせなら、判断はフォロワーの数ではなく問い合わせの件数でします。考え方は「目的の選び方」と同じで、最後に欲しい成果にいちばん近い目的で出し、その成果で判断します。フォロワーを目標にするのは、フォロワーであること自体に使い道があるときです。たとえば、新商品の告知をくり返し届ける相手を増やしたいときです。
Instagram広告のエンゲージメント
Instagram広告でエンゲージメントの目的を選ぶと、反応を増やすように配信されます。増えるのは、いいね・コメント・保存・シェア、動画の再生、メッセージなどです。反応の数は、広告マネージャの「投稿のエンゲージメント」と結果の単価で見ます。
エンゲージメントの目的で増やせる反応
エンゲージメントの目的では、どの反応を増やすかを「コンバージョンの場所」と「パフォーマンスの目標」で選びます。
| 増やしたい反応 | コンバージョンの場所 | パフォーマンスの目標 |
|---|---|---|
| 投稿への反応 | あなたの広告(投稿のエンゲージメント) | 投稿のエンゲージメントを最大化 |
| 動画の再生 | あなたの広告(動画の再生数) | ThruPlay の再生数を最大化/動画の2秒以上の継続的な再生数を最大化 |
| メッセージ | メッセージアプリ | 会話数を最大化 |
| イベントへの参加 | あなたの広告(イベントへの参加) | イベントへの参加数を最大化 |
出どころ:Meta「広告の目的やコンバージョンの場所で利用可能なパフォーマンスの目標」
エンゲージメントの数え方
広告マネージャの「投稿のエンゲージメント」は、広告の掲載中に、広告に関して利用者が行った行動の合計です。数えるのは次のような行動です。
- 投稿のシェア・リアクション・保存・コメント
- 動画の3秒再生・写真ビュー
- リンククリック
- プロフィールのクリック・プロフィールのフォロー
この数にはリンククリックやフォローも入ります。「投稿のエンゲージメントが増えた」ことは、「いいねが増えた」ことと同じではありません。どの反応が増えたかは、内訳の列で分けて見ます。
エンゲージメント率は、分子を投稿のエンゲージメント、分母をインプレッションかリーチのどちらかにして自分で計算します。分母の取り方は記事や会社ごとに違い、インプレッションで割るかリーチで割るかで率が変わります。自社で1つに決め、同じ分母で比べ続けます。広告マネージャには、結果の数をインプレッションで割った「結果レート」という指標もあります。投稿のエンゲージメントを目標にした広告なら、これをエンゲージメント率として使えます。
出どころ:Meta「Meta広告での投稿のエンゲージメント」・Meta「結果レート」
反応を求める文言の扱い
「いいねしてね」「コメントで教えて」のように、反応を稼ぐための文言があります。Meta は、利用者の意に反した行動をさせる文言を「エンゲージメントベイト」と呼びます。低品質な広告の特徴の1つです。当てはまる広告は広告品質の評価が下がり、費用が上がって成果が下がる可能性があります。反応の数を増やしたいからといって、反応を頼む文言で数を積むのは避けます。
もう1つ気をつけるのは、エンゲージメントが増えても、売上や問い合わせが増えるとは限らないことです。エンゲージメントの目的は、反応しやすい人に配信を寄せます。購入や問い合わせが欲しいときは、エンゲージメントの数字とは分けて、売上やリードの目的で出した広告の成果で判断します。
出どころ:Meta「広告の品質とパフォーマンスを高めるためのベストプラクティス」
Instagram広告の効果に関するよくある質問
インフルエンサーと広告のどちらが効果がありますか?
役割が違うため、どちらが上とは言えません。広告は、届ける相手と量を自分で決められ、結果を広告マネージャの同じ指標で測れます。インフルエンサーの投稿は、その人のフォロワーに届きます。
欲しい成果が問い合わせのように数えられるものなら、広告で相手と予算を決めて測ります。
Facebook広告と効果は違いますか?
Instagram広告と Facebook広告は、同じ広告マネージャから出す同じ Meta広告です。違うのは、出る場所(配置)だけです。
どちらで成果が出ているかは、広告レポートの内訳で、配置やプラットフォームごとに分けて見られます。Instagram だけに出すかどうかは、内訳で両方の結果を見てから決めます。
出どころ:Meta「Meta広告レポートの内訳、指標、フィルターについて」
投稿の「宣伝する」でも効果は測れますか?
測れますが、目的に合わせて細かく測るなら広告マネージャを使います。投稿の宣伝は、公開済みの投稿やリールから作る広告です。Meta は、従来の Meta広告ほど細かい設定やターゲット設定ができないとしています。
宣伝では「問い合わせを増やす」「ウェブサイトへのアクセスを増やす」などの目標を選びます。この目標が、キャンペーンの目的・コンバージョンの場所・パフォーマンスの目標を自動で決めます。広告マネージャに切り替えると、これらを自分で選べます。Meta は、キャンペーンの作成、予算設定、パフォーマンス指標は広告マネージャでのみ利用できるとしています。
出どころ:
自社で直しきれないときはどうすればよいですか?
4つの段階で点検した結果を持って、外の会社に相談します。どの段階で止まっているか(計測・学習・クリック・クリックの先)を伝えると、何を任せたいかが相手に具体的に伝わります。
まとめ
Instagram広告の効果は、広告の目的で決まります。目的に合う指標と目標の数字を先に決めます。効果が出ないときは、成果の計測→学習→表示とクリック→クリックの先、の順に点検してください。直すときは1つずつ変え、情報収集期間が終わってから比べます。
株式会社FIZは、Z世代に届くSNSマーケティング・インフルエンサー施策に強みを持つ会社です。人材紹介の KEiTENの Meta広告では、面談実施を1件15,000円で獲得しました。業界相場の半分以下です。セミナー集客の SnsClubでは、獲得数の目標に対して約190%を達成しました。「自社の広告はどの段階で止まっているか」を一緒に確かめたい方は、お気軽にご相談ください。
