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SNSマーケティングのトレンド2026|10項目と媒体別の動き

SNSマーケティングのトレンド2026|10項目と媒体別の動き

SNSの会議で「ショート動画」「生成AI」「ソーシャルコマース」といった言葉が並ぶと、どれも大事そうに聞こえます。ただ、名前は知っていても中身を説明できるものは多くありません。自社の運用のどこを変えればよいのかも、一覧を読んだだけでは決まりません。

この記事でわかること

  • SNSマーケティングのトレンド10選
  • 媒体別の変化
  • 10のトレンドを分ける3つの変化
  • トレンドを取り入れるかの判断
  • 次のトレンドを拾う3つの方法

会議で名前が出た項目をその場で説明でき、変える箇所を1つ決められます。

SNSマーケティングのトレンド10選【一覧】

SNSマーケティングの最新トレンドとして名前が挙がるのは、10項目です。ショート動画、生成AI、ソーシャルコマースの3つは、ほとんどの一覧に入っています。10項目はどれも、投稿の届き方・発信者の選ばれ方・投稿の中身のどれかに関わります。

最新トレンド10項目の一覧

かっこ内は、同じトレンドの別の呼び方です。一覧は、2026年9月時点で名前が挙がっているものです。

トレンド 何が起きているか
1 ショート動画・縦型動画(タイパ重視のコンテンツ制作) 縦型で短い動画が、主要な媒体の中心に置かれた
2 生成AIを使った制作と運用 文章と画像の下書きを機械が作り、人が直す形が広がった
3 ソーシャルコマース(ディスカバリー型EC・TikTok Shop) SNSの中で商品を見つけ、そのまま買える導線が増えた
4 ニッチ・マイクロインフルエンサーの起用 規模ではなく題材の近さで発信者を選ぶ形が定着した
5 「バズる」から「信頼・一次情報」へ 拡散の数より、誰が何を確かめて言ったかが見られる
6 参加型(インタラクティブ)コミュニティ コメント欄や投稿企画を通じて、見る人が参加する形が増えた
7 複数チャネルの戦略統合 1つの媒体で完結させず、役割を分けて組み合わせる
8 SNS内検索とAI検索の広がり SNSの中で検索する人が増え、AIの回答にも投稿が引かれる
9 広告回避と「見られる広告」の二極化 広告は飛ばされる前提になり、中身で残るものだけが見られる
10 XR(AR・VR)技術の活用 試着や空間の体験を、カメラ越しに再現する取り組みが出た

よく挙がる3つのトレンド

ショート動画・生成AI・ソーシャルコマースの3つは、投稿の作り方だけでなく成果の測り方まで変えます。先に押さえるなら、この3つです。

ショート動画は、届く相手の決まり方を変えます。フォローしていない人に配られる枠が広がるためです。生成AIは、作る時間の配分を変えます。ソーシャルコマースは、買う場所そのものを変えます。

残る7項目は、この3つの周りで起きていることです。まず3つを押さえ、そのうえで残りを見る順で読めます。

10のトレンドの解説

10項目のうち、自社に関係しない項目はここで外して構いません。関係するかどうかは、どの媒体の話かで見分けられます。

1 ショート動画・縦型動画

縦型で短い動画が、主要な媒体の中心に置かれました。おすすめとして並ぶ枠でも、動画が先に出てきます。タイパ重視のコンテンツ制作という呼び方も、同じことを指しています。

どの媒体の話かというと、Instagram・TikTok・YouTubeの3つが中心です。Instagramはリール、YouTubeはショートという機能名で提供しています。X・LINEでも縦型の動画は投稿できますが、主役の枠ではありません。

自社の運用に反映することは2つです。1つは、追う数字からフォロワー数を外すことです。媒体が投稿を並べる決まり(アルゴリズム)が変わり、フォロワー数と届いた量が比例しなくなりました。もう1つは、本数の考え方です。1本ごとの当たり外れの幅が広がるため、月1本では材料が足りません。月4本を3か月続ければ12本たまり、上位と下位を比べられます。

2 生成AIを使った制作と運用

文章と画像の下書きを機械が作り、人が直す形が広がりました。量を機械が、判断を人が受け持つ分け方です。媒体の側も、編集のツールに生成の機能を載せ始めています。

どの媒体の話かというと、媒体を問いません。作る工程の話なので、InstagramでもXでもLINEでも同じです。

自社の運用に反映することは1つです。短くなる工程と、短くならない工程を先に分けてください。投稿1本の工程は、企画・素材集め・編集・公開・反応対応の5つです。ツールで短くなるのは公開と反応対応の2つで、企画・素材集め・編集は人の手が残ります。

機械が書いた文を出す前に、数字と日付を誰が確かめるかも決めてください。誤りは、確認の工程でしか見つかりません。

3 ソーシャルコマース(ディスカバリー型EC・TikTok Shop)

SNSの中で商品を見つけ、そのまま買える導線が増えました。ディスカバリー型EC、オンプラットフォーム完結という呼び方も、同じことを指しています。探す・比べる・買うが1つの画面で終わる形です。

どの媒体の話かというと、TikTokとInstagramです。TikTokはTikTok Shop、Instagramはショッピング機能という名前で提供しています。YouTubeも、配信を見ながら買える形を持っています。

自社の運用に反映することは1つです。買う場所が自社のSNSの中にあるかを先に確かめてください。来店・予約・問い合わせが成果の事業では、買う場所がSNSの中にありません。その場合に用意するのは購入の導線ではなく、予約や来店への入口です。

4 ニッチ・マイクロインフルエンサーの起用

発信者を選ぶ基準が、フォロワーの多さから題材の近さに移りました。規模の大きい1名より、扱う分野が決まっている複数名を選ぶ形です。細分化したインフルエンサーの適材適所という呼び方も同じです。

背景には、見られ方の変化があります。フォロー関係の外に投稿が届くため、見る側は初めて見る相手として受け取ります。誰なのかを投稿1本から判断するため、発信者と題材の一致が目に付きます。

どの媒体の話かというと、Instagram・TikTok・YouTubeです。3つとも、発信者への依頼が仕組みとして用意されています。

自社の運用に反映することは2つです。1つは、人数ではなく題材で候補を出すことです。もう1つは、広告だと分かる表示を入れることです。表示の決まりは媒体ごとに違うため、企画の段階で確かめてください。

なお、規模の小さい発信者を多数使う形が、常に正しいわけではありません。

5 「バズる」から「信頼・一次情報」へ

投稿の評価が、拡散の数から中身の確かさに移りました。一次情報とは、自分で確かめたことや自分が体験したことを指します。他所の記事をまとめ直した投稿より、現場で撮った投稿が選ばれる形です。

どの媒体の話かというと、媒体を問いません。ただしXでは、引用や返信を通じて誤りが指摘されやすい点が違います。

自社の運用に反映することは1つです。投稿1本ごとに、出どころを自社の中に持ってください。自社で数えた件数、現場で撮った写真、顧客から実際に来た質問が候補になります。どれも他社が用意できない材料です。

6 参加型(インタラクティブ)コミュニティ

一方的に発信する形から、見る人が参加する形に移りました。コメント欄でのやりとり、投稿企画への応募、顧客が出した投稿の紹介が含まれます。SNSキャンペーンやUGCも、この形の1つです。UGCとは、企業ではなく利用者本人が投稿した写真や文章を指します。

評価の見方も変わります。表示回数の多さより、保存・共有・コメントのような手間のかかる反応が見られます。数ではなく熱量で測るという言い方です。

どの媒体の話かというと、Instagram・TikTok・X・LINEです。Xはコミュニティ機能、LINEは登録した人へのメッセージという形を持っています。

自社の運用に反映することは2つです。1つは、コメントに返す担当と時間を決めることです。もう1つは、顧客が出した投稿を使う許可の取り方を決めることです。許可の取り方が決まっていないと、使える材料が手元に残りません。

7 複数チャネルの戦略統合

1つの媒体で完結させず、媒体ごとに役割を分ける形が増えました。知ってもらう媒体と、詳しく伝える媒体と、申し込みを受ける媒体を分ける組み方です。BtoBで購買まで導くメディアミックスも、この形に入ります。

どの媒体の話かというと、組み合わせの話です。例えば、TikTokとInstagramのリールで知ってもらう形です。LINEの登録で関係を続け、自社サイトで申し込みを受けます。

自社の運用に反映することは1つです。媒体を増やす前に、いまの媒体が3か月続いているかを見てください。媒体が2つになると、投稿の形式も反応対応の手間も2つ分に増えます。2つ目を足すのは、1つ目が3か月続いてからです。

8 SNS内検索とAI検索の広がり

SNSの中で検索する人が増え、AIの回答にも投稿が引かれるようになりました。店名や地名をSNSの検索窓に入れ、投稿を見て決める使い方です。SNSが一次情報と共感の置き場として見られている、という言い方もされます。

どの媒体の話かというと、InstagramとTikTokです。どちらも、投稿の中の文字や音声まで検索の対象に含めています。

自社の運用に反映することは2つです。1つは、投稿の文章に店名・地名・サービス名をそのまま書くことです。画像の中だけに書くと、検索で拾われません。もう1つは、SNSの外に受け皿を置くことです。投稿で興味を持った人が詳しく読む場所が要ります。

9 広告回避と「見られる広告」の二極化

広告は飛ばされる前提になりました。そのうえで、最後まで見られる広告との差が開いています。差を作るのは、広告らしくない入り方と、見る人に関係のある題材です。

どの媒体の話かというと、動画の枠を持つ媒体です。Instagram・TikTok・YouTubeが当てはまります。

自社の運用に反映することは1つです。1本を作り込むより、差し替えられる本数を持ってください。飛ばされる前提では、当たる素材を見つけるまでの回数が要ります。

10 XR(AR・VR)技術の活用

カメラ越しに試着や空間の体験を再現する取り組みが出ています。XRは、ARとVRをまとめた呼び方です。ARは現実の映像に重ねる形、VRは作られた空間に入る形を指します。

どの媒体の話かというと、Instagram・TikTokのカメラ機能と、専用のアプリです。媒体の機能として用意されている範囲では、顔や空間に重ねる表示が中心です。

自社の運用に反映することは1つです。10項目のなかでは、後回しにして構いません。制作に別の費用と技能が要り、いまのところ使う場面が限られます。先に手を付けるのは、上の9項目のうち自社に当てはまるものです。

媒体別の変化

媒体ごとに、起きている変化の時期はずれます。同じ縦型の動画でも、中心になっている媒体と、そうでない媒体があります。

Instagram

Instagramは、リールと発見タブが入口になっています。フォローしていない人に届く枠が、投稿の届き方の中心です。ストーリーズは、すでに知っている人との関係を続ける枠にあたります。

買う導線も同じ画面の中にあります。ショッピング機能から、投稿の商品に進めます。顧客が出した投稿を紹介する形も、この媒体で組みやすい形です。

反映することは1つです。リールで知ってもらい、ストーリーズで関係を続ける、と役割を分けてください。同じ内容を両方に出すだけでは、どちらの役割も弱まります。

TikTok

TikTokは、おすすめのフィードがほぼ唯一の入口です。フォロワーの数と、届く人数の関係が最も弱い媒体になります。投稿1本ごとの差が開くため、本数と入れ替えが要ります。

TikTok Shopのように、媒体の中で買える機能も広がっています。発見から購入までが1つの画面で終わる形です。発信者への依頼も、仕組みとして用意されています。

反映することは1つです。出す本数を先に決めてください。1本あたりの作り込みより、出した本数が材料になります。

YouTube

YouTubeは、ショートと長尺の2つの枠を持っています。ショートで知ってもらい、長尺で詳しく見てもらう並びが組めます。検索から見つけられる点も、他の媒体と違います。

ライブ配信の枠もあります。配信を見ながら買える形も用意されています。

反映することは1つです。ショートだけで終わらせず、行き先の長尺か自社サイトを用意してください。行き先が無いと、再生数のまま止まります。

X(旧Twitter)

Xは、いま起きていることが速く広がる媒体です。催しの当日、復旧の連絡、発売の知らせのような、時刻が意味を持つ情報に向いています。リポストで一気に広がる一方、誤りも速く指摘されます。

コミュニティ機能のように、話題ごとに集まる枠も用意されています。文章が中心のため、投稿から自社サイトへ誘導しやすい媒体です。

反映することは1つです。出す前に、数字と日付を確かめる担当を決めてください。この媒体では、訂正も同じ速さで広がります。

LINE

LINEは、登録した人に直接届く媒体です。届く人数が登録者の数で決まるため、見込みが立ちます。おすすめの枠に頼らずに届く点が、他の媒体との違いです。

LINE VOOMという、動画を並べる枠も持っています。クーポンや予約への導線を、メッセージの中に置くこともできます。

反映することは1つです。期限のある企画では、LINEを併せてください。おすすめの枠は届く量が事前に読めないためです。登録者への配信を下限として確保できます。

Facebook

Facebookは、実名で使われる割合が高い媒体です。年齢層は他の媒体より高めで、BtoBの広告やグループでの情報交換に使われます。メッセンジャーでの問い合わせ対応も、この媒体の使い方です。

文章が中心の媒体という点では、noteも同じ位置にあります。長い文章で背景や考え方を伝えたい場合の置き場になります。

反映することは1つです。若い年代を狙う施策の主役には置かないでください。取引先や採用に向けた発信では、選択肢に残ります。

10のトレンドを3つの変化で分類

10項目を並べ直すと、3つの変化に収まります。見つけられ方、信じられる発信者、差がつく場所の3つです。ただし10項目のうち1つは、どの変化にも収まりません。

10のトレンドは「3つの変化」に収まる

この分け方が役に立つのは、新しい言葉が出たときです。機能の名前は毎年変わりますが、変化そのものは数年単位でしか動きません。新しい言葉を3つのどれかに当てはめれば、すでに反映済みかどうかが分かります。

変化① 見つけられ方が「フォロー」から「おすすめ」へ

1つ目は、投稿が届く相手の決まり方の変化です。フォローしている人の画面に届く形から、媒体が選んで並べる枠へ中心が移りました。10項目のうち3つが、ここに入ります。

ショート動画は、その枠の主役になった形式です。複数チャネルの戦略統合は、届く経路を1本に頼らない組み方です。SNS内検索とAI検索は、人が自分から探しに来る経路の広がりにあたります。

自社で起きているかは、フォロワー数と届いた人数の比で分かります。比が崩れていれば、この変化は反映の対象です。

変化② 信じられる発信者が「規模」から「近さ」へ

2つ目は、誰の言葉なら信じられるかの基準の変化です。フォロワーの多さだけでなく、題材の近さや、使った本人かどうかが重みを持ちます。10項目のうち3つが、ここに入ります。

ニッチ・マイクロインフルエンサーは、発信者を題材で選ぶ形です。「バズる」から「信頼・一次情報」へは、投稿の中身を出どころで見る形です。参加型コミュニティは、顧客自身を発信者の側に置く形にあたります。

発注する側にとっての変わり目は1つです。人数の多さだけでは、人選の説明になりません。

変化③ 差がつく場所が「作り方」から「題材」へ

3つ目は、差のつく場所の変化です。整った見た目のものを、専門の技能が無くても作れるようになりました。残る3項目が、ここに入ります。

生成AIは、作る手間を下げる側の項目です。広告回避と「見られる広告」の二極化は、手間が下がった後に何で選ばれるかを示します。XRは、表現の幅を広げる項目にあたります。

残るのは題材です。現場、工程、働く人、顧客から来た質問、公開してよい社内の数字が候補になります。本数を決める前に、この5つがそれぞれ月に何件あるかを数えてください。合計が月4件に届かないなら、足りていないのは本数ではなく題材です。

どの変化にも収まらない項目の扱い

10項目のうち、ソーシャルコマースだけがどの変化にも収まりません。見つけられ方でも、信じられる発信者でも、差がつく場所でもないためです。買う場所がどこにあるかという、別の話にあたります。

この1つが外れることには意味があります。当てはまらない事業では、取り入れなくてよい項目になるからです。

新しい言葉が出たときも、同じ見方ができます。3つのどれにも当てはまらない言葉は、自社の事業に関係するかを先に確かめてください。一覧に必ず載っている言葉でも、事業によっては外して構いません。

トレンドを取り入れるかの判断

取り入れるかどうかは、3つの問いで決められます。自社の媒体で起きているか、いま追っている数字が読めなくなるか、月に何時間増えるかの3つです。3つとも、すでにSNSに取り組んでいる場合の問いにあたります。

問い1 自社の媒体で起きているか

変化の起きる時期は、媒体ごとにずれます。ある媒体で起きたことが、別の媒体でも同時に起きるとは限りません。

確かめ方は2つあります。1つは、3か月前の投稿10本と直近の投稿10本を並べることです。届いた人数の幅が広がっていれば、見つけられ方の変化が起きています。

もう1つは、狙う年代がその媒体を使っているかです。使っていなければ、その媒体での変化は自社に関係しません。

問い2 追っている数字への影響

次に、いま追っている数字への影響を見ます。影響が無いなら、急いで反映する必要はありません。

フォロワー数を目標に置いている場合は、影響を受けます。フォロー関係の外へ届く枠が広がり、フォロワー数と届いた量の関係が弱まったためです。表示回数だけを追っている場合も同じです。保存や共有のような、手間のかかる反応を併せて見てください。費用対効果を見ている場合は、分母の費用より先に、分子に置く数字を選び直すことになります。

一方、採用の応募数を追っている場合は話が変わります。買う場所がどこかという変化は、応募の数字に重なりません。追っている数字を書き出してから、変化と重なるかを見てください。重なるなら、数字の置き換えが先です。

問い3 増える作業時間

3つ目は、増える時間の見積もりです。時間を数えずに決めると、数か月で投稿が止まりやすくなります。

静止画1本の作業はおよそ1時間、短い動画1本は2〜3時間が目安です。静止画4本で回している体制に短い動画を1本足すと、月4時間が月6〜7時間になります。

ツールを入れても、削れるのは公開と反応対応の2工程だけです。増える時間の大半は残ります。確保できないなら、本数を下げてから変えてください。

取り入れなくてよいトレンド

来店・予約・問い合わせが成果の事業では、ソーシャルコマースを取り入れなくて構いません。買う場所がSNSの中にないためです。宿泊はホテルの予約画面で決まり、来店は店頭で決まります。

代わりに用意するのは、予約や来店への入口です。施策専用のプラン名やクーポンを作れば、経路を件数で数えられます。

株式会社FIZが担当したラウンドワン スポッチャの新サービスの紹介も、来店が成果の施策でした。施設の新しい設備のように、見て分かる題材は動画の枠に向いています。購入の導線を作るのではなく、行ってみたいと思う場面を見せる設計です。

外していい項目は、事業によって変わります。10項目を上から順に、自社の成果の形に関係するかで分けてください。

担当が1人の会社の始め方

担当が1人の場合は、1つの媒体と1つの形式に絞ってください。10項目を同時に反映できる体制ではありません。

順番は3つです。1つ目は、狙う年代が最も多く使っている媒体を1つ選ぶことです。2つ目は、その媒体で中心になっている形式を1つ選ぶことです。多くの場合は縦型の短い動画になります。3つ目は、月4本を3か月続けることです。

12本たまってから、次の媒体を足すか、別の項目を足すかを決めます。先に媒体を増やすと、どちらも本数が足りない状態になります。

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インフルエンサーの人数と層の決め方

起用の人数と層は、狙う数字から決まります。人数の多さも、規模の小ささも、それ自体が正解ではありません。株式会社FIZが手がけた3つの案件は、人数を決めた材料が別々でした。

案件の条件 起用の形 人数と層を決めた材料
決まった期間の稼働を埋める Instagram 41名・TikTok 15名の計56名 企画の期間の長さと、埋めたい部屋数
旗艦店の開店を知らせる 開店に合わせたInstagramの発信 開店の日という締め切り
決まった過ごし方で来訪を作る アウトドアの領域を持つ発信者 来てほしい人の過ごし方

56名を起用した設計(ホテルニューオータニ大阪)

埋めたい期間が先に決まっている場合は、露出の量を人数で作ります。ホテルニューオータニ大阪のナイトプール企画がこの形です。

起用した発信者は56名でした。Instagramに41名、TikTokに15名を割り振っています。Instagramだけで表示回数は830万、届いた人数は625万でした。3週間の企画期間のあいだに、連動する宿泊プランの稼働率も上がっています。

人数が先に決まったのではありません。3週間という期間と、埋めたい部屋数から逆算した結果が56名でした。

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開店の日に合わせた設計(UNIQLO心斎橋)

開ける日が先に決まっている場合は、その1日に露出をそろえます。UNIQLO心斎橋の旗艦店オープン企画がこの形です。

旗艦店の開店を知らせる企画で、Instagramでの発信を担当しました。締め切りが動かないため、投稿が出る日を先に決め、そこから逆算して人選と準備の期間を置いています。

長く続ける運用とは、決め方が逆になります。運用は本数を積んで材料をためますが、開店の施策は1日に合わせて量をそろえます。

1つの領域を持つ発信者に任せた設計(大玉村)

過ごし方が決まっている来訪では、領域の一致が人選の根拠になります。大玉村のアウトドア観光促進がこの形です。

起用したのは、アウトドアという領域を持つ発信者でした。地域の名前を知ってもらうことではなく、屋外で過ごすために訪れる人に届けることが目的だったためです。

領域が決まっている場合、発信者の人数は少なくて済みます。見る人がすでにその過ごし方を探しているためです。

3つの事例に共通すること

3つに共通するのは、人数を先に決めていないことです。規模の小さい発信者を多数使う形が、常に正しいわけではありません。

分かれ目は、狙う数字の形です。期間が決まっていて量が要るなら人数を増やします。日付が条件なら、その日にそろえます。過ごし方が条件なら、領域で選びます。

商談では、なぜその人数なのかを聞いてください。狙う数字から逆算した答えが返るかで、人選の根拠を確かめられます。

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Z世代向けの取り入れる順序

Z世代を狙う場合、反映する順序が変わります。3つの変化は、若い年代から先に表れるためです。この順序は、メンバーがZ世代である株式会社FIZの見方です。

Z世代の中の違い

Z世代は、ひとつの層としては扱えません。同じ世代の中でも、使う媒体と買い方が分かれます。

株式会社FIZでは、次の3つを目安に分けています。1つ目は、学生か社会人かです。使える金額と、SNSを見る時間帯が違います。2つ目は、動画を見る側か作る側かです。作る側にいる人は、企業の投稿の作り方にも気づきます。3つ目は、買う判断をSNSの中で終えるか、外で確かめるかです。

施策を組む前に、狙うのがどの目安の、どちら側かを決めてください。決めないまま「Z世代向け」とすると、媒体も題材も選べません。

年代別の取り入れる順序

10項目の反映は、狙う年代で順序が変わります。若い年代を狙うほど、見つけられ方と信じられる発信者の変化を先に反映してください。

理由は2つです。1つは、フォロー関係の外から投稿に出会う割合が高いことです。もう1つは、企業が出した投稿かどうかを早い段階で見分けることです。整った広告の見た目は、この層では逆に飛ばされます。

50代以上が中心なら、順序は逆になります。登録した人へ直接届く形を先に固め、おすすめの枠は後から足す並びです。

炎上に備えて先に決めること

投稿を出す前に決めておく項目は3つです。決めてあれば、指摘が来た時点で止められます。

1つ目は、出す前に誰が確認するかです。数字・日付・人の写り込みを見る担当を決めます。2つ目は、指摘が来たときに最初に返す人と、返すまでの時間です。3つ目は、発信者に依頼した投稿で広告の表示を誰が確かめるかです。表示の抜けは、公開後に指摘されやすい箇所です。

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次のトレンドを拾う3つの方法

次のトレンドは、一覧の記事を待たなくても拾えます。競合のアカウントを見る、自社の名前が出ている場面を拾う、媒体の公式の発表を見るの3つです。

3つとも、月に1回30分ずつで回せます。一覧の記事より、自社の業種に近い動きが先に見えます。

競合のアカウントの見方

同業のアカウントを3つ選び、過去1年の投稿を並べてください。見るのは投稿の中身ではなく、形が変わった時期です。

確かめる項目は3つです。静止画から動画に変わった時期、投稿の長さが変わった時期、出す本数が変わった時期です。3社のうち2社で同じ時期に変わっていれば、業種全体の動きとして扱えます。

自社が同じ形に変える必要はありません。変わった時期が分かれば、自社の数字の動きと重ねて読めます。

ソーシャルリスニング

自社名・商品名・店舗名で、各媒体の検索窓を引いてください。ソーシャルリスニングと呼ばれる方法です。専用のツールが無くても、媒体の検索だけで始められます。

拾うのは3つです。どの媒体に多いか、どんな言い方をされているか、何と一緒に語られているかです。自社が想定していない使われ方が出てくることもあります。

月に1回、出てきた投稿を10件書き出してください。3か月続けると、増えている言い方が見えます。

媒体の公式発表と新しい媒体

機能の変更は、媒体の公式のお知らせに先に出ます。使っている媒体のビジネス向けのページを、月に1回開いてください。一覧の記事より早く、正確です。

新しい媒体の名前も定期的に挙がります。Threads・BeReal・Discordなどが例です。すべてを試す必要はありません。

見る項目は2つです。狙う年代が使っているか、投稿の形が自社の持っている題材に合うかです。2つとも当てはまるまでは、いまの媒体の本数を保つほうが成果につながります。

SNSマーケティングのトレンドに関するよくある質問

トレンドを取り入れてから、成果が出るまでどれくらいかかりますか

通常のアカウント運用では、傾向が見え始めるまで3か月が目安です。月4本で12本たまり、上位と下位を比べられる量になるためです。

発信者を起用する施策では、数週間で数字が動くこともあります。期限のある催しに合わせる場合は、こちらを選ぶ形になります。

何年も挙がり続けているトレンドは、いまから始めても遅いですか

遅くはありません。判断の基準は、自社が反映済みかどうかです。縦型の短い動画を月1本でも出しているなら、この項目は済んでいます。1本も出していないなら、いまが始める時期です。

自社の業種に当てはまらないときも、何か変えるべきですか

10項目のすべてを反映する必要はありません。当てはまらない項目は外して構いません。

ただし、見つけられ方の変化は業種を選びません。フォロワー数を目標に置いている場合は、追う数字の見直しから始めてください。この1つだけなら、施策を変えずに今日から始められます。

まとめ

トレンドとして名前が挙がる項目は多くあります。取り入れるかどうかは、自社の媒体で実際に起きているかどうかで決めます。名前を知ったら、3つの変化のどれに当たるかを見て、追う数字と増える手間を確かめてください。次の会議で新しい言葉が出たら、その場で3つの変化に当てはめて話してみましょう。

株式会社FIZは、Z世代に届くSNSマーケティング・インフルエンサー施策に強みを持つ会社です。ホテルニューオータニ大阪のナイトプール企画では、56名の起用を担当しました。ほかに、ラウンドワン・三井不動産・HIS・自治体の案件も担当しています。「自社の運用に何を反映するか」を決めたい方は、ご相談ください。